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タクシー呼ぶにはスマホが便利という話 - CHINA -

No.455/2015.11
財務部/ 川崎 篤
画:クロイワ カズ

上海駐在から今年の6月帰任しました。最近、上海ではタクシーが捕まりにくくなったという話をよく聞きます。確かに、4年前赴任した当初に較べると、タクシー乗り場に客待ちの車が居ないことや、流しの車が停まらないケースが増えたように思います。

こんな時、スマホがあれば簡単に呼べる方法があるのです。私が使っていたのは「快的打車」という、タクシー配車サービス専門のアプリです。他に「滴滴打車」というのもあります。

このアプリをスマホにダウンロードしてユーザー登録しておくと、上海市内ならどこに居ようと、ボタンひとつで数分後にはタクシーを確保できるのです。

このシステムの優れた点は、客がボーナス・オファーを出せることで、目的地が近距離でもボーナスの額によって直ぐにタクシーを確保できます。また、利用の都度、客が運転手の評点をつけ、タクシー会社は、評点の高い運転手から優先的に配車するので、運転手のサービス向上にも繋がります。

アメリカでは、6年前に「ウーバー」というベンチャーが同種のアプリを立ち上げ、世界にこの事業を展開。ロシアでも「ヤンデックス」がこのアプリを使って、タクシー業界の改革に乗り出し、従来裏社会に巣くっていた白タクを一掃する「タクシー革命」に大きな成果を挙げていると聞きます。

日本では、「タクシー革命」の必要はないでしょう。が、従来の電話でタクシーを呼ぶ方法では、雨の日など電話が繋がらなかったり、長く待たされたりすることもあります。このアプリ、日本でも既に一部で使われているとか—。アナログ世代にはますます不便な世の中になりそうです。