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MBA留学でメールを活用した話 - FRANCE -

No.456/2015.12
電池材料・ファインビジネスユニット/ 米玉利 明宏
画:クロイワ カズ

約1年間のMBA留学で昨年の暮れに帰国しました。留学先はフランス・ニースにあるEDHEC(エデック)ビジネススクール。環境は抜群で、通学中の自転車から観たコートダジュールの青い海や由緒あるホテル「ネグレスコ」の丸屋根が今も目に浮かびます。

スクールには、世界各国から多数の留学生が在籍していますが、MBAプログラムでは、34ヵ国から80人余りが参加。平均年齢34歳、私と同世代です。

授業は主に教授による講義とチームワークで構成されます。2~3ヵ月毎にチーム編成があり、4~5人のチームで様々な課題に取り組みました。限られた時間の中で繰り返し討議を行い、その結晶としての最終レポートを提出します。実際の討議では、各人の自己主張が強く、皆が一方的に発言します。最初のチームでは、討議が過熱して、カナダの女性がエクアドルの男性に対し、「あなたはMBAのレベルに達していない!」と、あからさまに攻撃。エクアドル氏も猛反撃して、カナダ嬢は泣き出す始末。仲裁に入りたかったのですが、私の英会話力ではリアルタイムの白熱トークには太刀打ちできません。これには軽いショックを覚えました。

そこで考え出したのがメールの有効活用。面と向かった会話なら直ぐに反論が出ますが、メールなら考える時間があるため、冷静な意見交換が出来ます。各人の意見を集約し、私の意見も加えた上で全員にメールを出しました。徐々に建設的な議論が増え、従来は対立型の討議だったものを日本人が得意とする協調型のものに近付けていくことができました。

卒業式ではディプロマも授与され無事に学位取得。外国人相手のビジネスにも少しは自信がついたように思います。