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労働安全衛生

労働安全衛生への取り組みの基本的な考え方

労働災害ゼロを目指し、安全活動の強化、継続的な改善につなげるため、「安全文化の醸成」活動の推進ならびにリスク低減対策を実施し、本質安全化に取り組みます。健康管理については企業活動の維持・向上を図るため、事業所毎の労働衛生管理体制を確立する。また、健康診断及び事後措置等により生活習慣を改善、さらにメンタル健康相談等の諸施策を進めることにより、従業員の心身両面にわたる健康を確保することに取り組みます。

労働災害防止に向けての取り組み

安全文化の醸成

従来から実施している安全活動の網羅性や有効性を高めるために、2016年度より「安全文化の醸成」の取り組みを開始しました。安全文化の構成要素は「組織統率」、「積極関与」、「資源管理」、「作業管理」、「動機づけ」、「学習伝承」、「危険認識」、「相互理解」の8項目としています。本社が定めた評価基準による結果に基づいて、事業所は課題を抽出し、安全文化の醸成計画を策定、実行することで継続的な改善を図っています。

重大災害の撲滅

UBEグループはこれまでもさまざまな労働災害防止のための活動を行ってきましたが、2018年度からは「重大災害の撲滅」を重点項目とする活動を始めました。重大災害に発展する可能性が高い「墜落・転落」、「挟まれ・巻き込まれ」、「有害物等との接触」作業のリスクアセスメントを実施しています。抽出されたリスクについて計画的なリスク低減対策の実行、および本質安全化を進めています。
また、すべての休業災害、不休災害について、原因調査と対策を実施するとともに、対策実施後に有効性を確認し、水平展開することで類似事故の防止に努めています。

(注)協力会社の範囲は工事請負を含む請負業者とする

安全衛生に向けての取り組み

UBEグループ安全衛生大会

UBEグループ労働安全衛生大会

毎年、UBEグループの安全衛生大会を開催しています。全国各地から400人以上のUBEグループの役員、社員や協力会社が参加し、情報の共有と動機づけを図るとともに、安全衛生に対して大きな貢献をした団体や個人に社長表彰を行います。また、安全小集団による体験発表や外部の講師による安全や健康管理についての特別講演を実施し、安全意識の高揚につなげています。
最後に、役員を含め全員が安全コールを行い、ゼロ災達成、職場環境の改善への決意を新たにしています。

安全衛生協議会

労働安全衛生に関しての年間実績と次年度の計画について、年度初めに全社組合代表と人事部・環境安全部が協議する場を設け、組合からの要望事項や会社から組合への協力要請を話し合っています。

箇所別労使協議会

安全衛生協議会で全社組合代表との協議の後、各地域では事業所単位で組合地域代表者と事業所の代表者による両者の要望・協力要請事項について話し合っています。

健康管理への取り組み

健康管理推進体制

  • UBEグループの健康管理に関する重要な基本方針及び施策は、経営の重点課題として、CEO(社長)を議長とした経営会議で審議・決定しています。UBE全体で取り組む課題とUBEグループで取り組む課題とに分け、進捗管理を行っています。
  • 経営会議で審議された年度毎及び中長期の全社共通重点実施項目等は、健康管理推進委員会、産業医連絡会、産業保健専門職連絡会等を通じて、社員が自主的に心身の健康保持・増進が図れるよう推進しています。
  • 各事業所においては、快適な作業環境の維持管理、社員の健康保持・増進を行うため、独自に健康管理責任者制度を設けています。

健康管理運営体制

健康管理について継続的改善を図るため、PDCAサイクルに沿った活動を各事業所において実施しています。

・Plan

「経営会議」で全社施策を審議・決定。各カンパニーが全社施策を基に年間の活動目標やスケジュールを策定

・Do

策定したスケジュールに沿って、各カンパニーおよび事業所が主体的に活動を展開

・Check,ACT

「健康管理推進委員会」「産業医連絡会」「専門職連絡会」前年度評価、良好事例の横展開

1年間の全社施策 PDCAサイクル

・事業所のDo

健康管理責任者は全社施策の進捗管理。取組上の課題などを月1回 産業医を含む産業保健専門職と意見交換

UBEにおける健康経営への取り組み

健康経営優良法人2021

UBEは経済産業省が推奨する健康経営の理念「従業員の健康保持・増進の取組が、将来的に収益性等を高める投資である」に基づき、種々の健康施策を進めています。また、その客観的な評価指標として、2015年からの健康経営度調査に参加しています。2020年度は前年度に引き続き、健康経営優良法人2021に認定されました。

健康経営の一つとして、社員が自律的に健康増進活動を行いやすい環境づくりのため「健康経営宣言」及び「心も身体も健やかに。みんなで取り組む健康経営」というスローガンを発表し、健康風土の育成を図っています。また、社員の健康意識の向上のためUBE全社員を対象としたeラーニングを実施しています。

今後は健康経営度調査の評価結果をベースに社内の健康管理施策のレベルを向上させ、健康経営度調査上位500社が認定されるホワイト500取得を目標としていきます。

管理項目

経営会議において中長期目標(方針・課題)と重点実施項目を定め、UBEの各事業所においては5つ、各カンパニーについては2つの項目を実施しています。

中長期目標
項目 2016-2018 2019-2021
方針
  1. 全社的な従業員の健康保持・増進施策の策定、実施
  2. 事業所が自律的に健康管理に取り組むための施策の立案、実施:結果としての「健康文化」の構築
  3. 「健康経営」を社内に意識づけるための道筋づくり
  1. UBEの各事業所は、健康管理センターの定めた重点実施項目に従い、自律的に健康管理に取り組み、次年度アクションプランを作成し、責任を持って施策を実施する。
  2. 各カンパニーは、UBEグループに健康管理センターの重点実施項目(タバコ対策及び労働安全衛生法3管理:作業管理、作業環境管理、健康管理のみ)を周知するとともに、UBEグループの健康管理施策を指導、管理する。
  3. 健康管理センターは従業員の心身両面にわたる健康の保持・増進を図るため、事業所が自律的に健康管理に取り組むための支援、および監査による進捗状況の確認、ならびに施策の評価を行う。
課題
  1. 私傷病による休業日数増加の抑制
  2. 業務起因性疾病リスクの把握と低減
  3. 「健康文化」の構築と「健康経営」取組みへの道筋づくり

職場環境改善の推進(私傷病休業日数の抑制)
UBEの各事業所(下記1~5)、カンパニー(4, 5)

  1. ストレスチェック(SC)結果を活用した職場改善活動の推進
  2. 健診結果を活用した脳・心疾患リスクの把握と有所見率の低減
  3. 健診結果を活用した悪性新生物の早期発見、早期治療
  4. 受動喫煙ゼロ
  5. 労働安全衛生法3管理を継続的に改善できる仕組みづくり

2020年度の重点課題と実績

1. メンタルヘルス対策
重点課題 管理指標 単位 2015 2016 2017 2018 2019
ストレスチェック結果を活用した職場改善活動の推進 ストレスチェック総合健康リスク値120以上の部署 部署 - - - - 43
ストレスチェック高ストレス者*1)比率 - 11.5 11.2 11.7 11.6
長期休務・休職者の削減 新患発生率 0.40 0.27 0.57 0.59 0.55
メンタル強度率 0.72 0.56 0.57 0.66 0.72
復職率 35.7 47.1 48.9 50.0 31.8

*1) 厚生労働省の「ストレスチェック指針(平成30年8月改訂)」に該当する者

(目標)

ストレスチェック結果を活用した事業所職場改善活動の100%実施(2021年度)
復職率50%(2021年度)

・Absenteeism対策(起きた後の対策);二次予防、三次予防

私傷病による休業日数の削減への具体的な取り組みとして、1か月以上の休務となったメンタルヘルス不調者に対し、疾病性や事例性に関する要因分析(個人属性、職場属性、その他)を行い、本人と産業保健専門職のみならず職制及び事業者(総務・人事担当等)も加わり復職支援計画書の作成を行い、必要時には外部EAPのサポートも組み込みながら、個々の状況に応じた、きめ細やかな復職支援体制を構築しています。なお、再発予防のため、復職後の合理的配慮事項が解消するまでは、就業支援計画書や産業医意見書を基に、きめ細やかな支援を継続して行っています。

・Presenteeism対策(起きる前の対策);一次予防・二次予防

年に1回全社一斉のストレスチェックを実施することで、従業員一人ひとりのストレス状況、並びに管理職の目の届く単位での職場ストレス要因を適切に把握し、メンタル不調者を早期発見・早期対応できる仕組みを構築しています。

なお、ストレスチェックの個人結果を活用した高ストレス者への個人対応はもとより、ストレスチェックの集団分析結果を活用した具体的な取り組みとして、「総合健康リスク値120以上(部署単位)」に対する外部EAPによる巡回コンサルティングの積極活用など、自職場の強みと弱みを把握し、ポジティブな成果につながるよう、ワークエンゲイジメントや職場の一体感を高める職場改善活動を全社で展開しています。

2. 健診結果活用(脳・心疾患リスク対策、悪性新生物リスク対策)
重点課題 管理指標 単位 2015 2016 2017 2018 2019
健診結果を活用した脳・心疾患リスクの把握と有所見率の低減 二次検査未受診者率 12.2 3.8 3.2 2.9 0.8
UBE基準ハイリスク者比率 7.9 7.5 7.6 7.7 7.2
健診結果を活用した悪性新生物の早期発見、早期治療 がん検診項目二次検査 受診率 - - 84.8 88.7 95.8

(目標)

二次検査未受診率0%(2021年度)
がん検診項目二次検査受診率100%(2021年度)

(具体的な取り組み)

  • リスクコミュニケーションツールとして「健康リスク区分」を導入しています。この情報を、社員は働く上で自分の健康状況を確認できる指標として、管理職は部下が職業生活における全期間を通じて健康で働く環境を整えるための指標として活用しています。
  • 全従業員を対象とした「自己保健義務」及び「安全配慮義務」に関するeラーニングを実施し、健康風土の醸成に努めています。
  • 評価については、各事業所で実施されるミーティング議事録から健康課題の抽出及び対策を把握し、監査において実施した対策の評価を確認しています。
  • 管理職には、「従業員の健康診断結果情報 活用の手引き」に基づき研修を実施し、適切な情報管理が行える体制を整えています。
健康リスク区分 健康リスク区分

(各事業所の取組)

  • 健康課題の具体的対策として、健康診断受診前に生活習慣を振り返る「健診前チャレンジ」を実施しています。
  • 運動実施者の割合を増加させるべく、ウォ—キングラリーを始め体力測定や骨密度測定、血管年齢測定、乳がん検診モデルなど参加型のイベントを実施し、社員の自律的な行動を後押ししています。
・その他の健康指標
項目 単位 2015 2016 2017 2018 2019
定期健康診断受診率 99.9 100 99.8 100 100
適正体重の比率 71.2 70.3 69.5 67.9 67.3
運動習慣ありの比率*2) 25.4 26.8 27.0 28.2 28.4

*2) 運動習慣あり:1週間に2回以上、1回当たり30分以上の運動を実施している人

3. タバコ対策
重点課題 管理指標 単位 2015 2016 2017 2018 2019
受動喫煙ゼロ 喫煙率 29.2 28.6 28.5 27.2 25.9
受動喫煙率*3) - - - - 28.5

*3) 受動喫煙率:非喫煙者のうち、「職場で自分以外の人が吸っていたタバコの煙を吸う機会(受動喫煙)があった」(国民・健康栄養調査と同様の質問)と回答した人の比率

(目標)

受動喫煙率0%達成(2021年度)
労働時間内敷地内全面禁煙100%実施(2021年度)
喫煙率を23%に低減(2021年度)

  • UBEグループの健康増進を目的とし、「喫煙率」、「受動喫煙率」を管理指標に「UBEタバコ対策ガイドライン」を発行し、受動喫煙防止(快適職場づくり、場の管理)、喫煙防止(タバコにアクセスしにくい、喫煙者になりにくい環境づくり)、禁煙支援(喫煙者への支援)を3本柱として、取り組んでいます。
  • 受動喫煙防止については、職場での受動喫煙ゼロ達成を重点課題とし、2020年度末までに全事業所で「労働時間内敷地内禁煙」を達成することとし、2019年度に全事業所で達成に向けた計画を策定しています。
  • 喫煙防止対策では、社員が新たな喫煙者とならない環境づくりを進めており、敷地内でのタバコの販売を禁止しています。また、特に未成年・新入社員に対しては、新たな喫煙者とならないように教育を行っています。
  • 禁煙支援では、社員のうち禁煙を希望する喫煙者に対して、健康保険組合と連携し、禁煙達成に向けた補助・支援を実施しています。
  • UBEグループについては、管掌部署に対して健康管理部門監査を実施し、受動喫煙ゼロ達成に向けた進捗を確認しています。
4. 業務起因性疾病リスク対策
重点課題 達成目標 2019年度実績
安衛法3管理を継続的に改善できる仕組み作り 作業環境管理、作業管理を充足した適正な業務起因性判定の100%実施 100%
  • UBEグループとして、安衛法3管理(作業環境管理、作業管理、健康管理)を継続的に改善するために、作業記録、作業環境測定結果、特殊健康診断受診者を確実に連動させています。
  • 「特殊健康診断対象者選定に関するガイドライン」、「化学物質3管理業務定常化基準」、「化学物質3管理業務運用規程」を定め、特殊健康診断受診者を適正に選定しています。受診結果、作業環境測定結果、作業記録を産業医と情報共有し、適正な業務起因性疾病リスク判定の100%実施を継続しています。
  • UBEグループについては、管掌部署に対して健康管理部門監査を実施し、適正な業務起因性疾病リスク判定の実施を確認しています。

(管理指標)

  • 適正な業務起因性判定達成率

社員教育

健康管理を進める上で社員が自律的に行動することが最も大切であると考え、社内で様々な研修や情報提供を行っています。

健康情報活用研修は、健康管理部署から提示された健康診断結果情報(「健康リスク区分」等)を活用し、社員が職業生活における全期間を通じて健康で働くことができるよう、労働安全衛生法等の法令に基づき、就業措置を含む適切な安全配慮を行うことに役立てることを目的に、UBE管理職(海外拠点長含む)を対象に定期的に実施しています。

また、3分健康アドバイスでは、健康に関する情報を発信し、健康への意識の醸成を進めています。

<全社横断で実施> (研修)
研修名 対象 2019年度実績
メンタルヘルス階層別研修 UBE新入社員、中途採用者等 延べ566人
健康情報活用研修 UBE管理職(海外拠点長含む) 新型コロナ感染症対策のため延期(未受講者67名を実施予定)これまで述べ1582人が受講
全社横断で実施(情報提供)
情報提供 対象 2019年度実績
メンタルヘルス情報 UBEグループ 年24回、イントラネットに掲載
3分健康アドバイス UBEグループ 各事業所で実施される安全衛生委員会にて説明
<事業所で実施>
UBEグループを対象に下記研修、情報発信を実施しています。 (UBEのみに実施する場合もあります) (研修)
研修名
産業医衛生講話、メンタルヘルス研修(外部EAPも活用)
脳・心疾患セミナー、禁煙セミナー、運動セミナー、ウォ—キングラリー
事業所で実施(情報提供)
情報提供
禁煙情報(22メール:スワンメール)、健康フェスタ

グローバルヘルス課題への対応

UBEグループはグローバルに事業展開しているため、法令の遵守はもとより、3大グローバルヘルス課題である、マラリア、エイズ、結核を含む感染症リスクに対応するため、海外派遣者(出張、赴任)の健康診断受診対象者を以下のように定めています。
(出国時健診)3か月以上の海外勤務を行う場合
(帰国時健診)6か月以上海外勤務したのち、国内の業務に就く場合

特に出国時健診では上記のマラリア等の感染症リスクがある地域に出張、赴任する社員に対して予防接種等の実施、その他の教育を行っております。さらに、新型コロナ感染拡大の防止に関しては、イントラネットに「新型コロナウイルス緊急情報」サイトを立ち上げ、海外派遣者に対して情報提供を行うとともに、必要に応じて現地にマスク、手指消毒液を送付しています。

海外赴任中の従業員の健康管理に対しては当社独自の海外対応健診項目を設定するとともに、年間スケジュールを立て、健康診断(年1回)の未受診者に対し、受診勧奨を行っています。

また、海外赴任中においては、業務及び生活上のストレスが日本国内に滞在する場合より高くなることが予想されます。ストレスチェックは、法的には海外での実施義務はありませんが、会社として年1回、受検の機会を提供し、海外赴任者が自身のストレスを把握する指標として活用、メンタル疾患発症を予防するように努めています。