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社長メッセージ

代表取締役社長 泉原雅人

代表取締役社長

UBEのホームページにアクセスしていただき、ありがとうございます。

当社は1897年に「匿名組合沖ノ山炭鉱組合」として創業して以来、機械、セメント、化学へと事業を拡大し、1942年に各事業会社が合併し「宇部興産株式会社」として、80年の歴史を紡いでまいりました。
しかしながら、昨今の事業環境は変化のスピードが一段と速まっており、各事業がその特性に応じて自律的・機動的に企業価値の向上を図っていかなければ持続的な成長は困難になっています。このような中、機械事業、セメント事業をそれぞれ分社化し、2022年4月より、当社本体は化学事業の会社となりました。今後一層のグローバル化を進めるとともに、エネルギー負荷の高い事業構造から地球環境問題の解決に貢献するスペシャリティ事業へ舵を切っていくため、これを機に社名を「UBE(ゆーびーいー)株式会社」へ変更いたしました。
新たな社名を旗印に、UBEグループは常に変化に挑戦するとともに、モノづくりを通じてさまざまな社会課題に対するソリューションを提供し、持続可能な社会の形成に貢献していきます。
今後も皆様の温かいご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

中期経営計画「UBE Vision 2030 Transformation~1st Stage~」の詳しい内容については、 中期経営計画 「UBE Vision 2030 Transformation~1st Stage~」 説明資料 PDF (PDF:3.18MB)をご覧下さい。

2023年度の業績について

全般的な概況

当期においては、売上高は、2022年12月に医薬品受託製造会社(株式会社エーピーアイコーポレーション)を買収した効果があったものの、樹脂・化成品セグメントにおいて中国経済の停滞等の影響もありナイロンポリマー・カプロラクタム等の販売が低調に推移した影響が大きく、減収となりました。
営業利益は、樹脂・化成品セグメントにおいてファインケミカルや工業薬品等の販売が低調に推移したものの、機能品セグメントにおける分離膜の販売、機械セグメントにおけるアフターサービスが堅調に推移し、また医薬事業のロイヤリティ収入も増加したことなどから、増益となりました。
経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益の増加に加え、セメント関連事業(持分法適用関連会社であるUBE三菱セメント株式会社)において石炭等エネルギー価格高騰を反映させた販売価格への是正等を進めたことにより持分法投資損益が改善し、増益となりました。
この結果、当社グループの連結業績は、次のとおりとなりました。

単位:億円
項目 連結売上高 連結営業利益 連結経常利益 親会社株主に
帰属する当期純利益
当期(1) 4,682 225 363 290
前期(2) 4,947 162 △87 △70
差異(1)-(2) △265 62 451 360
増減率 △5.4% 38.5% - -

セグメント別概況

売上高

単位:億円
セグメント 当期(1) 前期(2) 差異(1)-(2) 増減率
機能品 638 622 16 2.6%
樹脂・化成品 2,572 2,934 △362 △12.3%
機械 969 969 △0 △0.0%
その他 805 731 74 10.1%
調整額 △301 △308 8 -
合計 4,682 4,947 △265 △5.4%

営業利益

単位:億円
セグメント 当期(1) 前期(2) 差異(1)-(2) 増減率
機能品 121 102 19 18.2%
樹脂・化成品 24 26 △2 △6.4%
機械 72 52 19 36.9%
その他 45 26 20 75.2%
調整額 △38 △45 7 -
合計 225 162 62 38.5%

※ 調整額は、各セグメントに配分していない全社費用(各セグメントに帰属しない一般管理費等)及びセグメント間取引消去額の合計額です。

機能品 …増収増益

ポリイミド事業は、大型ディスプレイ及びスマートフォンの需要が低調に推移したことから、減収となりました。
分離膜事業は、バイオメタン製造向け脱炭酸膜の需要が好調に推移したことから、増収となりました。
セラミックス事業は、電動車向けの軸受や基板用途の需要が好調に推移したことから、増収となりました。
セパレータ事業は、自動車生産の回復に伴い下期は堅調に推移したものの、上期の需要低調の影響が大きく、減収となりました。
機能品セグメント全体としては、分離膜事業、セラミックス事業が好調に推移したことから、増収増益となりました。

樹脂・化成品…減収減益

  • パフォーマンスポリマー&ケミカルズ事業
    コンポジット事業は、自動車生産の回復により需要が回復傾向となったことから、増収となりました。
    ナイロンポリマー事業は、食品包装フィルム用途の需要が、海外の一部地域では堅調であったものの、総じて低調に推移したことから、減収となりました。
    カプロラクタム・硫安事業は、販売数量が需要減退により減少し、販売価格もベンゼンやアンモニア等原料市況の下落等により低下したことから、減収となりました。
    工業薬品事業は、アンモニアの国内需要の低迷により出荷が低調となり、また国際市況下落に伴い販売価格も低下したことから、減収となりました。
    ファインケミカル事業は、競争激化により製品市況が下落し販売数量も減少したことから、減収となりました。
  • エラストマー事業は、自動車タイヤ向け等の国内需要が低迷しましたが、海外の出荷は順調に推移したことから、売上高は前期並みとなりました。
  • 樹脂・化成品セグメント全体としては、アンモニア工場における隔年の定期修理はなかったものの、ファインケミカル事業や工業薬品事業の販売が低調に推移した影響等が大きく、減収減益となりました。

機械…減収増益

成形機事業は、上期に自動車産業の設備投資が低迷した影響を受けたものの下期には回復し、またアフターサービスも堅調に推移したことから、増収となりました。
産機事業は、製品の販売が増加し、またアフターサービスも堅調に推移したことから、増収となりました。
製鋼事業は、国内外の需要減退により販売数量が減少したことから、減収となりました。
機械セグメント全体としては、成形機事業や産機事業は堅調に推移したものの、製鋼事業における減収の影響が大きく、売上高は前期並みとなりましたが、営業利益については、成形機事業、産機事業ともにアフターサービスが堅調に推移し、また製鋼事業において原燃料価格が下落したことから増益となりました。

その他…増収増益

医薬事業は、自社医薬品・受託医薬品の販売が堅調に推移し、また2022年12月に医薬品受託製造会社を買収した効果もあり、増収となりました。ロイヤリティ収入も増加しました。
電力事業は、石炭価格の下落に伴い売電価格も低下したことから、減収となりました。
その他セグメント全体としては、医薬品受託製造会社の買収やロイヤリティ収入増加など医薬事業堅調の影響が大きく、増収増益となりました。

セメント関連事業(持分法適用関連会社「UBE三菱セメント㈱」)

国内市場では、セメントの販売数量は減少しましたが、石炭等エネルギー価格高騰を反映させた販売価格への是正とコスト削減を行いました。海外(北米)市場では、2023年1-3月期に天候不順により滞っていた生コンクリートの出荷があり、また販売価格も上昇したことにより、採算が改善しました。これらにより、セメント関連事業の損益は大幅に改善しました。