MENU

「翼」第4号:工場探訪


工場探訪:沖の山コールセンター

第4回目は、日本のエネルギーを縁の下で支える当社コールセンターを紹介します。

コールセンターとは、海外から大型貨物船で輸送してきた石炭を保管し、必要に応じて、小型船やトラックで全国のお客様に配送する物流センター(中継基地)です。国内にある21か所のコールセンターの内、当社は最大級のスケールを誇っています。広大な土地にオーストラリア、インドネシア、ロシアなどの鉱山から採掘された石炭を大量に保管し、お客様(工場や火力発電所などで燃料として使用)に年間約600万トンの石炭を配送しています。

沿革

1980年10月 沖の山コールセンター開業

工場概要

敷地面積:約52ヘクタール(常盤公園内の湖の約半分の面積)
従業員数:36人(2014年3月末現在)

コールセンター コールセンター
事務所前の石炭 事務所前の石炭
山陽無煙炭 昭和25年採取 重量2トン

Videoマークのある画像は、下記リンクより動画がご覧いただけます。

スタッカ アンローダ リクレーマ トレーラーホッパ

トレーラーホッパ
ダブルストレーラーに石炭を積み入れます。
リクレーマ
回転する8つのバケットで石炭をすくい取ります。石炭を貯炭場から払出コンベヤへ、コンピューターによる遠隔操作で払出します。
スタッカ
電力会社など各ユーザーへ出荷
アンローダ
船内からバケットで、石炭を荷揚げます。

環境・安全への取り組み

労働災害防止

コールセンターは24時間365日、大きな荷揚げ機械やトラックが稼働し、潜在的危険が多い職場です。2007年常駐協力会社と共に労働安全衛生マネジメントシステムを取得し、潜在リスクの改善や教育を実施しています。最近では安全小集団活動を通じ、担当者みずから安全に取り組むことで災害の撲滅を目指しています。

環境保全活動

環境保全については2000年に環境マネジメントシステムを取得し、環境に配慮した運営を行っています。石炭の粉じん対策や、機械の油が海上へ流出することがないよう細心の注意を払って管理し、万一に備えて緊急事態の訓練を行っています。

保安防災活動

石炭は可燃物で自然発火の可能性があり、温度管理や散水の実施、さらに広大な敷地内の夜間パトロールを実施しています。また万一に備えて火災訓練や地震・津波防災訓練も実施しています。私たちは地域に信頼されるコールセンターをめざし、社員及び協力会社一同が一体となり活動していきます。

油流出訓練 放水 油流出訓練 放水

トピックス TOPICS

実は当コールセンターはSL(蒸気機関車)用の石炭も多く扱っています。地元山口県のSLやまぐち号をはじめ、熊本県のSL人吉号、群馬県のSLみなかみ号、新潟県・福島県のSLばんえつ物語、SL会津只見号に続き、さらに本年4月より東日本大震災の復興支援と地域活性化のために運行を開始した岩手県のSL銀河も納入先ラインナップに新たに加わりました。これからも懐かしいSLの旅と震災復興支援を陰でお手伝いしていきます。

コールセンター長メッセージ

コールセンター長 コールセンター長

当社は炭鉱を発祥とする会社です。しかし、その炭鉱事業も既に撤退し、現在ではコールセンターの操業を開始して、日本最大の一般炭・輸入中継基地として石炭事業を復活しています。特に最近は、東日本大震災に端を発した原子力発電への不安感から、火力発電の燃料として石炭の重要性が再び見直されています。地域から信頼されるコールセンターを目指して、安全衛生・環境保全・保安防災に取り組んで参ります。

こぼれ話

平成になって四半世紀以上、21世紀になっても10年以上が経っている現在、世間の方々はコールセンターといえば、電話がずらりと並び女性が対応されるオフィスを思い浮かべられることと思います。 今回 「翼」で御紹介したコールセンターは、石炭がずらりと並び作業員が日々対応している石炭配送センターです。 電話のコール(CALL)と石炭のコール(COAL)・・・たった一字異なるだけですが、その雰囲気は大きく異なります。 コールセンター場内は、夏は暑く、冬は寒い厳しい職場ですが、毎日 その職場で黙々と石炭のプロ達が作業に従事しています。 荷揚のプロ、石炭管理のプロ、出荷のプロ等々 派手さはないけれども、ひとりひとりが、作業を確実に安全に行うことでコールセンター全体が運営されています。 間違いなく「かっこいい」人達がそこにはいました。
(担当:エネルギー・環境事業部 技術開発室 管理G M.M)