研究所探訪:研究開発本部
第6回目は研究開発本部を紹介します。 研究開発本部は、1951年に中央研究所として開設以来60余年に渡りUBEの研究開発の中心的役割を担っています。現在は5研究所と1研究室の体制となっており、中期経営計画「Change & Challenge -更なる成長に向けて-」の基本方針に沿って、既存事業分野と新規事業分野の研究開発に取り組んでいます。 既存事業分野は、既存事業の拡充・強化を図ることを目的とし、各カンパニー、事業部との密接な連携のもとに、役割分担を明確にして研究開発を進めています。 新規事業分野は、当社の中・長期の成長を図ることを目的とし、研究開発本部が主体となりカンパニーの関係部署、関係会社との連携のもとに進め、研究開発ポートフォリオ(下図参照)に沿って新炭素源・次世代ケミカルズ、ヘルスケア、環境・エネルギー、情報電子関連の研究に積極的に取り組み、新たなコア事業を育成すべく取り組んでいます。
沿革 1951年 中央研究所(現研究開発本部)開設 1983年 研究開発本部が発足 2009年 組織改訂により5研究所体制へ 2014年 宇部マテリアルズ(株)の研究開発本部を統合 |
研究所概要 敷地面積:15,788m2 291名(2015年3月末日現在、千葉、東京を含む) |
環境・安全への取り組み
- 労働災害防止
- 各研究所では色々な実験を行っており、ハザードと職場環境は様々です。そこで多角的な視点から安全職場を作ることを目指して、様々な職場の若手・ベテラン・グループリーダーが参加する職場相互作業安全パトロールを毎月実施し、お互いに作業のやり方や設備の良い点や問題点などを指摘し合うことで、安全意識の高い職場に学びながら研究所全体の安全レベル向上に努めています。
- 環境保全活動
- 1999年にISO14001認証を取得して以来、地道な環境保全活動を続けています。研究所は製造所ではありませんので、CO 2排出量は宇部興産全体の0.1%以下ですが、バイオマスを原料にした化成品の製造技術に関する研究やラクタムの新製法、高機能で省エネ効果の高い照明材の研究などに取り組んでおり、これらの幅広い研究活動の成果を通してCO 2排出量削減など地球環境保全に大きく貢献したいと考えています。
- 保安防災活動
- 老朽化設備の更新と建屋の耐震補強を順次進めており、耐震補強対象の2棟は対策がほぼ完了しました。
トピックス TOPICS
村野藤吾作品
有機化学研究所の本館は、1951年に村野藤吾の設計により建てられました。「アエル・ヤマグチ」の村野藤吾作品コースで最初に訪れる建物に設定されており、時々見学の方が見えられています。残念ながら研究所であり、中には入れませんが玄関付近が特長的ということで、門の外からでも見えますので覗いてみて下さい。
本部長メッセージ
研究開発本部では、明日の宇部興産を担う製品や技術の研究開発を行っています。昨年には宇部マテリアルズ(株)の研究開発部門をUBEへ統合し、新規の材料開発に特化した研究を行っています。また外部との共同研究も実施しており、色々な形でUBEの新しい可能性を開く研究開発を皆で進めていきます。また無災害の継続を目指し、研究員及び地域の皆様の安全確保に努めます。
こぼれ話
紙面では紹介できなかった研究開発本部の組織、体制についてご紹介します。現在は5研究所と1研究室(フェロー)の体制となっております。古くは中央研究所や宇部研究所という名称でしたが、現在は下図のように分野毎に分かれた研究所の名称となっております。
研究開発の効率化を図るため、組織をフラット化し、機能別に運用できる体制としており、硬直した縦割組織ではなく、研究者が活性化しやすい組織を目指しています。
担当者から一言
研究開発本部の紹介ということで掲載依頼が有りましたが、何を載せたらよいものか難しかったです。紙面の関係上、色々と詳しくは書けないので、全体の方針を載せることにしましたが、ポートフォリオとかは分かりにくい言葉ですね、という助言がCSR推進部の方よりあり、語句説明を付け加えました。多くの皆様の目に触れるということで、日頃の広報の方のご苦労が少し分かった気がしました。
方針の説明で詳しい研究開発活動はお伝えできておりませんが、このUBEホームページでは方針や組織も含め、各研究所の紹介も載っておりますので、ご覧いただければと思います。