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「翼」第8号:工場の製品を紹介 宇部セメント工場


工場の製品を紹介 宇部セメント工場

宇部興産は国内第4位のセメントメーカーで、年間で約660万tのセメントを生産しており、生産したセメント、クリンカー(セメントの中間製品)を全量、当社と三菱マテリアル(株)との共同出資会社である宇部三菱セメント(株)へ販売しています。
今回は、セメントができるまでの工程と、宇部三菱セメント(株)で販売されている製品の一部をご紹介します。

セメントができるまで

セメントができるまで

セメントってこんなにエコなんです!

Q:1年間発生する国内の廃棄物量と、宇部興産のセメント工場で処理している廃棄物量は?
A:日本では毎年約4億t以上の廃棄物が発生していて、宇部興産のセメント工場(宇部・伊佐・苅田)では、年間300万t以上の廃棄物・副産物の処理を行い、循環型社会の形成に貢献しています。
キルン

ここがすごいんです!

1.ほとんどの廃棄物を活用!
ほとんどの廃棄物の成分は、セメント成分に近いためセメント原料として、または熱エネルギー代替廃棄物として利用できます。
2.キルンの中は、1,450℃!
セメントキルンは、1,450°Cの高温で焼成されるので、通常の焼却炉では対応できない廃棄物を分解し無害化することができます。また、大量の廃棄物を長期的かつ安定的に処理できます。
3.ゴミは一切残りません!
セメントキルンで焼成された灰は、そのままセメントに取り込まれるので、最終処分の必要がありません。
4.温室効果ガス(CO 2)を削減!
もともとは埋立や単純焼却で処 理されてきた廃棄物を、セメント工場で熱エネルギーとしてリサイクルすることで、石炭の使用料が減ります。その結果、温室効果ガス(CO 2)の発生を抑制できます。
5.自然環境保護に貢献します!
廃棄物をリサイクルすることで、もともと使用していた天然原料の使用を減らし、資源の採掘量を抑えます。

そもそも「セメント」ってなに?

水を加えることで化学反応を起こして固まる灰色の粉末で、接着剤のようなものです。
家やビル、道路や橋やダムを造るときにはセメントに砂利と砂と水を混ぜて使います。

こんなところに使われています!

普通ポルトランドセメント

普通ポルトランドセメント

「普通ポルトランドセメント」
最も一般的な種類で、私たちが普段「セメント」という場合には、このセメントを意味します。それだけに用途も一般の土木(道路、港湾、上下水道等)、建築(集合住宅、事務所、学校等)を始め、コンクリート製品や左官製品と各方面に幅広く利用されています。ポルトランドという名称は、固まってからの表面が、イギリスのポートランド島で採れるポルトランド石に似ていることが由来と言われています。
早強ポルトランドセメント

早強ポルトランドセメント

「早強ポルトランドセメント」
早強ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメントに比べて、短期間で高い強度を発現するセメントです。普通ポルトランドセメントでは3日要する強度を、わずか1日で得ることができます。しかも、長期にわたって強度が持続することから、緊急工事や寒冷期工事、各種コンクリート製品などにも最適です。宇部興産の確かな焼成技術と生産設備を生かして、優れた早期強度を実現しました。

担当者から一言

今回ご紹介いたしましたセメントの製造には、様々な廃棄物が有効活用されており、循環型社会へ大いに貢献しています。また、街を見渡すと、あらゆるところでセメントが使われており、我々の社会に欠かせない大切な材料であることが良く分かります。そんなセメント産業に携わっていることは、私にとって大きな誇りです。この大きな誇りを持たせてくれたセメント産業に少しでも恩返しができるよう、日々精進して参りたいと思います。
(担当:J.G.)